読書ノートから 15

 京をあつめて

        丹所 千佳


 ・・・小粋なベレー、妖精みたいなポンポン帽、シックなダリアが

 ついているもの、微妙な色合いのファーが添えられているもの、

 あれもこれもと目移りします。ブランドの名前は「イマージュレール」

 とは想像上の現実という意味の造語だそう


 ・・・栗がごろっと入った断面にまず惚れぼれ。これがちょっと驚く

 くらいにおいしくて、普通の栗蒸し羊羹がお薄なら、これは濃茶。

 車屋町姉小路の和菓子屋さん。



 おいしいとkawaiiがたっぷりつまった、京都の四季が美しいエッセイ。

 京都生まれ、京都育ちで編集の仕事を通して季節の美しさ、京都の

 良さを発見していく。今の京を今の自分を楽しんでるのが気持ちよい。


  いつか死ぬ必ず春が来るように


             池田澄子『拝復』