ファントム・スレッド

 レイノルズは 私の夢を叶えてくれた、そんな独白でこの映画は

 始まる。ヒロインのアルマのセリフだ。

 正しいは美しいというオートクチュールのデザイナー、レイノルズに

 見初められたアルマはレイノルズの変質的な愛情に苦しみながらも

 若々しい純粋さと賢さで深い愛を得るというお話。

 
 ドレスの美しさ、イギリスの伝統的なお茶の時間、音楽、レイノルズの

 洋服、インテリア、どれもこれもみごたえあり。

 私が一番気に入ったのはアルマの愛の深さ。

 エミリー・ブロンテ嵐が丘』を彷彿とさせるセリフ。

 あの小説はやはり完璧なゆるぎない世界と思った。

 1950年代という設定らしいがとてもクラッシックな映画に思えた。

 時代をこえている?のかもしれない。