読書ノートから 4

 映画と本の
 意外な関係!

    町山智浩


 映画を観ていても 本が映ると「今の、何だった?」と気になって

 しまう という町山さんの映画エッセイ。

 記憶も新しい「キャロル」や「ブルックリン」が語られてるのは 

 うれしい。「キャロル」は ハイスミスの小説から 

 「ブルックリン」は アイルランドの民話から読み解く。

 
 舞台はベルリン。ヨージ・ヤマモトのコートを身にまとい

 ちょんまげ姿の侍はブルーノ・ガンツ

 人々の苦悩する声が聞こえる天使だ。

 そんな映画を好きにならずにはいられない。が、

 主人公は 図書館で本を読む老人 哲学者の

 ベンヤミンだという。

 ヘミングウェイの『移動祝祭日』から発想された

 ウッディ・アレンの「ミッドナイト・イン・パリ」は

 今すぐ観たい。


 本を深く読み解くこと 映画を深く読み解くことは

 同じようにおもしろい。

 そんな知的好奇心をくすぐられる

 好きな映画の本でした。