絵本ノートから 56


  犬のルーカス

        山本 容子



 

  ・・・ベルリンでは こげ茶色の皮に金色の ウシのマークの

     ついたものを 買った


     パリで手にいれた エメラルドグリーンの首わは

     茶色いルーカスの毛なみを うつくしくひきたててくれた

     ニューヨークの店で買ったグレイの安ものは・・・




    ある夏の夕暮れ ルーカスは海辺の山本家の家族になり 

    ルーカス・クラナッハという 16世紀の大画家の
 
    名前をいただいた

    

    山本容子さんの絵には よくルーカスが隠れている

    どこかにルーカスがいないか 探してしまう

    山本家の 働き手でもあるルーカス



    「ルーカスに注がれる暖かいまなざし」

    もう これがすべて でしょう
   
    美しく いとおしい絵本