絵本ノートから 98


 シェイカー通りの人びと


      アリス&マーティン・プロベンセン

 ・・・水は、ゆっくり、でも確実にあがってきました。

    最後にのこった煙突も、のみこまれようとしています。

    無事なのは、丘のうえにたつハーキマー姉妹の家だけでした。



  
  時代とともに変わりゆく地域社会

  シェイカー通りもまたダムのために 消えていきます。

  私は この絵本をよむたびに ミニマムな心地よい小説を

  読んだ気になります。家族とともにすごす なにげない日常。

  自由できままな生活。いとおしい時間。

  絵本はカラフルで美しく ちっともセンチメンタルじゃないところが

  お気に入りです。



 ・・・「水もいいもんだよ」

     ヴァン・スーループじいさんは、そう言うのです。