絵本ノートから 49

 
 Portrait in jazz

和田誠  村上春樹



 

 ・・・たとえどのように 厳しい極北に生を送っていたにせよ

    彼の音楽が その天使の羽ばたきのごとき 魔術的な優しさを

    失ったことは 一度としてなかった



  ジャズといっても エラのCDを二枚ばかり 持っているだけだが

  夏も終わり頃 スズムシやマツムシの音がきこえてくると思い出す

  portrait in jazz

  そこには村上春樹いうところの 深い魂の森が印されていて

  その森をおそるおそる 散歩するのが すごく心地良いのだ

  

  和田誠の絵は やわらかくジャズの楽しさにあふれていて

  本当に 音が聞こえてくるようだ

  こんなステキな 絵本にめぐりあえて 幸せだ!